今後のセミナー

2024年1月13日 第164回 永井 一広 氏

書店から見える台湾

~台湾書店百年の物語」を中心に ~

講演案内

 台湾の近代化は概ね、日本統治時代とともにはじまったといわれています。鉄道・水道・病院・学校などのインフラ整備とともに、街には書店の開業も相次ぎました。当初、日本人による書店がほとんどでしたが、教育の普及とともに台湾人の知識人が現れ始めますと、彼らは台湾人のアイデンティティに目覚めていき、やがて台湾人による書店が開業されていきます。この当時の書店事情を紐解いていくと、現在の台湾における独立書店の原点が、実は日本統治時代の書店にあったことが窺えます。この度は『台湾書店百年の物語』(H.A.B刊)の内容を中心に、古書店店主ならではの視点で台湾の歴史・文化などのお話しをさせていただければと思っております。

所属:フォルモサ書院(南森町) 店主 https://formosa8.webnode.jp/

略歴

大阪生まれ。会社員を経て、2018年フォルモサ書院を開業。台湾関係を中心に文学・食・紀行・美術などの古書も扱う。2022年『台湾書店百年の物語』(H.A.B刊)を台湾人の妻と翻訳。台湾渡航歴多数。2023年2月、台北国際書展・台湾独立書店協会ブースにおいて日本の古本業界について登壇。『小説すばる』12月号(集英社)にエッセイを寄稿。